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【緊急連載】大不況が何だ!逆境転職に成功したエンジニア奮闘記

クリスマスの解雇通告!半年で自動車実験職に復帰

クリスマスの解雇通告!
半年で自動車実験職に復帰

不況下転職に成功したエンジニアたちを紹介していく短期集中連載企画。今回は昨年末のクリスマスイブに突然、会社から解雇通告を受けたものの半年後、前職よりもグレードアップした仕事にカムバックを果たしたエンジニアのケースを紹介したい。

(総研スタッフ/山田モーキン)作成日:09.10.15

昨年のクリスマスイブ、突然の解雇通告。それから半年後にカムバックできたわけ


写真左:転職エンジニア
株式会社トーコー エンジニア部
野邊(のべ)直哉氏
写真右:採用責任者
株式会社トーコー エンジニア部東海事業所採用
高橋治子氏

今回紹介するエンジニア、野邊(のべ)直哉さん(33歳)は就職後、何度か転職を経験しながらも整備士やエンジンの耐久試験業務など12年以上にわたり、自動車にかかわる仕事一筋で取り組んできた。
しかしそんな野邊さんにも、昨年のリーマンショックによる経済危機の荒波に巻き込まれることに。野邊さんが属する自動車業界もまた、世界的な経済危機の影響を大きく受けてそれまでの好況は一転し、自動車需要は大幅に減退した。

その結果、野邊さんが勤務していた企業も昨年秋以降、ぱったりと仕事がなくなったことでとうとう年末のまさにクリスマスイブの日に、会社から解雇通告を受けてしまうことに。
だがその半年後に前職と同じ、いやそれ以上の責任ある仕事に再度、カムバックすることができたのだ。
その半年間にいったい何があったのか?転職活動の経緯と合わせて早速、本人に語ってもらおう。

不況の影響で業務が激減、突然のクリスマス解雇通告

野邊直哉氏

高校卒業後、車好きだったこともあり自動車整備士の専門学校に通い、それから地元の自動車ディーラーに整備士として就職しました。
そこには8年間勤務、その後中古車チューニングショップで1年半勤務してから前職に転職。前職では、ある大手自動車メーカーに出向して、ディーゼルエンジンの各種試験業務を担当していました。
エンジンの試験業務は、大きく分けてソフト系の制御機構関連の試験と、ハード系のエンジン部品の耐久試験の2つの領域があり、私はハード系の領域。基本的には出向先の社員からの指示に従って、試験を実行する役割でしたが整備士時代も含め、もっと総合的に自動車の業務を経験しながらスキルアップしたいと思っていたので、業務内容には満足していました。

しかし入社から3年近くが経過した昨年、リーマンショックによる経済危機によって、私を取り巻く環境は激変したのです。
自動車業界全体が大きな不況の波に飲み込まれていく中、出向先の業務も激減したため自社に戻ることに。ただ、もともと自社の業務の大半は私が出向していた企業からのものだったため、たちまち立ち行かなくなった結果、昨年の12月24日のクリスマスイブに解雇通告を受けたのです。

活動開始から4カ月、1本の電話から現職に

野邊直哉氏

ショックを受けている間もなく、年明けからすぐに転職活動を開始。基本的には転職サイトをチェックして、気になる企業があれば応募してみました。
それとまだ前職の有給が残っていたので、1月は転職活動に力を入れていたんです。
しかし前職の契約期限まであと1週間に迫ったころに突然、企業側から「残ってほしい」といわれました。何でも一度、全員に対して解雇通告を出してから再度、残ってほしい人に対してだけ声を掛けていたよう。
全く次の転職先が見つからない状況でしたから、転職活動の継続許可を条件に要請を受け、2月からは単発の業務に携わりながら引き続き、活動を続けることになったのです。
しかしやはりこの厳しい状況下、なかなか自分の意向に見合う企業が見当たらず、苦労しました。ただ私自身、条件面でそれほど高いハードルを設定していたわけではありません。正規雇用でなくとも、そして自動車関連の業務でなくても、この際だからとにかく新しい事にも積極的にチャレンジしたいと思って、企業を探していました。

それから3カ月後の4月末、1月のときに連絡していたトーコー エンジニア部の方から1本の電話がきて、新しい業務を紹介してもらえることに。
紹介先企業との面接後、7月から新たな業務に取り組むことになりました。
その業務内容は、前職と同様のエンジン適合実験。しかし前職と違い計画策定から実行指示、そして結果分析から設計部門へのフィードバックとソフト・ハード両方含め、担当範囲が大幅に広がったのです。最初の2カ月は不安でしたが、今は日々スキルアップのための勉強で多忙ながら、充実しています。

半年間に及ぶ転職活動を振り返ってみると、苦労はしましたが雇用形態やキャリア経験にとらわれず、自由なスタンスで「新しいことにチャレンジしたい」という気持ちを前面に出して活動できたことが、今につながっているような気がします。
まずはここで頑張って3年後の正社員登用を目指すか、また新しいフィールドに移るのか、とにかく今より少しでも、キャリア展開の可能性を広げる努力を継続していくつもりです。

野邊さん採用企業・株式会社トーコー エンジニア部の採用戦略

高橋治子氏

当社はもともと、1980年に創業した総合人材ビジネス事業を展開していますが、その中でエンジニア部は、大手自動車・産業機械メーカー等とのパートナーシップによって各社の機械設計・電気電子設計・ソフトウェア開発を手がける在籍数250名、平均年齢約35歳の技術者集団です。
最先端の技術フィールドで一流の技術者を目指して取り組んでおり、この未曽有の不況下の中でも、クライアントからは当社エンジニアの技術力や仕事に対する真摯な姿勢が高く評価されています。

昨年来の不況の影響でエンジニア採用を控える企業も多い中、当社では逆に優秀なエンジニアの採用を積極的に展開しているところ。私どもが求めるエンジニアとは、人当たりがよく、新しい事にも積極的にチャレンジして向上心を持って取り組める方ですね。
今回の野邊さんも、今までの経験に縛られずに新しいことに貪欲にチャレンジされる方でしたので、時間はかかりましたがご本人の能力を十分に発揮できる案件をご紹介できました。
今後も野邊さんのような意欲のあるエンジニアの方に活躍していただける案件を、積極的にご紹介していきたいですね。

【転職成功のカギ】プロパーという枠にこだわらい事も、不況下転職では有効な選択肢

野邊さんの場合、前職は所属企業の正社員として請負先のメーカーに常駐して業務に取り組んでいたが、半ば下請け的な業務も多く、その上不況の影響で解雇通告を受ける事態になった。一方、現在はいわゆるプロパーという立場ではない。確かに、プロパーでないことのハンデがあるのは事実。しかしこの不況下で転職を成功させるために、思い切って何かを犠牲にしなければならない。
そして野邊さんはプロパーという枠にこだわらず、また自動車業界というこれまでのキャリアにもこだわらずに地道に活動を続けた結果、前職ではできなかった自動車エンジン適合実験の計画から実行・結果検討まで、より幅広い業務を担当できる仕事に辿り着くことができた。

何を切り捨て、何にこだわるのか。不況下の転職こそ、その点についてじっくり考えてみることが、転職成功への大きな道になりそうだ。

[情報提供:TECH総研]

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